両校のスタッフが,上記のプラットフォームにおいて連携し,東南アジア新興国の流域圏を対象とした流域圏水環境統合管理手法の開発を目指します.その際,九州大学側スタッフが国内外の流域圏でこれまでに蓄積した知見・技術を基に,アジアモンスーン地域特有の気象,海象,水文,土地利用,資源利用,流域などの特性や,新興国で共通の特徴である各種データの寡少性を反映した手法開発を共同で進めます.


 共同研究の進捗と成果を本申請課題の参加メンバーで共有するとともに,若手研究者に切磋琢磨の場を提供するために,初年度は福岡市で,中間年度にはハノイ市で,最終年度には福岡市で国際シンポジウムを開催します.併せて,各研究グループが取組中の環境問題をシンポジウム参加者で共有するため,開催地の筑後川流域圏,紅河流域圏を対象にエクスカーションを実施する予定です.さらに,九州大学東アジア環境研究機構(RIEAE)が毎年開催しているInternational Symposium on the East Asian Environmental Problemに特別セッションを設け,成果をRIEAEで共有するとともに,RIEAEの他研究グループとの連携拡大を目指します.これらの国際シンポジウムには相手拠点機関大学以外からも講演者を招聘し,研究の深化と成果の波及を目指します.


 流域圏水環境研究は,上流の農林業域,中下流の都市周辺の農工業域や閉鎖性水域,河川・用排水路,沿岸浅海域などの多様なエリアを対象とし,さらに流域圏の水環境,土環境,気象環境,植物環境などに対する広範な研究手法が求められます.そのため本プロジェクトには多様な専門性と高度な研究能力,研究実績を有する研究者が多数参画しています.両大学の若手研究者の相互交流を積極的に実施することで,このような研究環境を体感し第一線の研究者と協働する機会を提供します.併せて,RIEAEの東アジア環境ストラテジスト育成プログラムと連携した講義,フィールド実習や研究指導を実施することで,博士課程学生や博士研究者などの若手研究者にとって大きな成長の場を提供できるものと期待されます.

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