生物生産システム工学分野

本分野は,農業生産から流通に至る諸過程の機械化・装置化を軸として,生産性の向上と高品質化に関する研究教育を行っています.すなわち,農業の一次生産としての作物栽培にかかわる諸動力・作業機械の開発・性能向上,栽培システムの効率化により生産性を高める技術,ならびに農業の二次生産つまり生産された農産物の加工,効率的利用のための貯蔵,流通技術,システム化に関する研究教育を行っています.

これらにおいては,いかに効率的に農業生産,加工,利用を行うかはもとより,人間工学的配慮のもとに安全性,快適性の追究さらにはロボット化,無人化も実現されつつあり,また,利用・管理の面ではシステム工学的手法による能率向上が推進されています.

本分野は,以下の2研究室で編成されています.4年前期開始時に各研究室に配属されます.なお,志望に基づいて成績の上位の者から配属が決定されます.

研究分野名 教授 准教授 助教 H27年度 役割
農業生産システム設計学研究室 井上 英二 岡安 崇史
平井 康丸
光岡 宗司 分野長研究室
農産食料流通工学研究室 内野 敏剛 田中 史彦

主な研究の課題

農業生産システム設計学研究室

  1. 生物生産に係わる物質の変形特性式に関する研究
  2. 生物生産に係わる物質や機械・構造物の変形,特に局所化変形,分岐変形現象に関する理論解析
  3. 軟弱な圃場における車両の走行特性に関する実験および理論解析
  4. 土壌耕うん機器の作用特性に関する実験および理論解析
  5. 穀類収穫コンバインの集稈装置の作用特性に関する実験および理論解析
  6. 生物生産機械の自動・ロボット化に関する研究
  7. 生物生産に係わる振動・騒音環境制御に関する研究

農産食料流通工学研究室

  1. 穀類,野菜,果実,花きの生命現象の解析
  2. 非破壊品質評価システムの開発
  3. 農産物流通機構の最適化
  4. ポストハーベストシミュレーションモデルの構築
  5. 農産物流通における情報通信システム
  6. 農産物の最適調製加工法の開発
  7. 生鮮農産物の高鮮度流通技術に関する研究.

将来の展望

農業は既に,土地生産性,労働生産性を主体とする持続的食料生産の一次産業にとどまらず,その加工,流通,すなわち近代的な二,三次産業へ進展しており,その傾向は益々顕著になっています.また,育種,栽培,食品加工等におけるバイオテクノロジーの進展に伴って,これらに対処し得る諸機械・装置・施設に関する研究も当分野の今後の課題となるでしょう.

今後,本分野は,このような視点に立って多角的・総合的に問題を捉え,環境と生物機能を重視しつつメカトロニクス,エレクトロニクス等の先端技術を駆使して,農業生産および生産物の有効利用を追究し,大いなる発展が期待されています.

卒業後の進路

本分野は,創設以来多くの卒業生を輩出し,次のように社会の広範な分野で活躍しています.

  1. 国公私立大学,高専等
  2. 官公庁(農林水産省農政局・農業研究センター・農業試験場・食品総合研究所・森林総合研究所,特許庁,県庁農政部・農業試験場,市役所,等)
  3. 団体 (生研機構(元農業機械化研究所),国際協力事業団,JT,JA,等)
  4. 機器製造業(農機,農産施設,建機,自動車,鉄鋼,等)
  5. 食品製造業(製粉,乳業,醸造,等)
  6. その他(化学工業,電気・ガス,情報・通信,商社,金融・保険,等)

民間企業では主に開発や設計関係の仕事に従事し,あるいは海外で活躍しています.なお,過半数の卒業生は大学院に進学しています.

生産環境科学 生物生産環境工学分野生物生産システム工学分野